拡張子の導入
Mew では、これまでメールのファイル名として整数(通し番号)を用いてきました。たとえば、"123" です。
Mew 5 からは、これに加えて、整数に拡張子 ".mew" が付いたメールも扱えます。たとえば、"123.mew" です。
両者は共存できます。たとえば、"123" と "124.mew" が同じフォルダにあっても構いません。番号部分が同じメールが存在した場合、拡張子が付いた方が優先されます。たとえば、"123" と "123.mew" が同じフォルダにあれば、"123.mew" が優先されます。
mew-use-suffix を t にすると、新しく保存されるメールに拡張子が付くようになります。
(setq mew-use-suffix t)
導入理由
拡張子を導入した理由は、OS が提供する検索機能と連動するためです。
- Windows には、Windows Desktop Search や Google Desktop といった検索機能が提供されています。これらがインデックスを作る場合は、拡張子を見てデータ型を判断します。ですから、拡張子がないとメールとしてのインデックスが作成されません。
- Mac には、Spotlight があります。Spotlight がインデックスを作る際は、ファイルの拡張子かファイルのデータ型を見て、データ型を判断します。Emacs 22 には、ファイルのデータ型を設定する方法があるので、拡張子は必要ありません。Emacs 21 には、ファイルのデータ型を設定する方法がないので、拡張子が必要になります。
移行
既存のメールに拡張子を付けるには、"find" コマンドを利用できます。Windows では、Cygwinに付属する "find" を Cygwin の環境から利用して下さい。
まず、以下のようにテストします。既存のメールには手は加えられません。
% cd ~/Mail % find . -type f -regex '^.*/[0-9]*$' -exec echo mv "{}" "{}.mew" \;
よさそうなら、以下のように find を実行し、拡張子を付けます。
% find . -type f -regex '^.*/[0-9]*$' -print -exec mv "{}" "{}.mew" \;
また、北口さんが制作した ruby スクリプトmewsuffix.rbも利用可能です。もちろん、Ruby が必要です。
テストモードで起動し、どういう作業がなされるかを見るには、以下のようにします。
% ruby mewsuffix.rb -v -t ~/Mail
実際に、既存のメールに拡張子を付けるには、以下のようにします。
% ruby mewsuffix.rb ~/Mail
Mew から検索機能を使う
使い方は、Mew のマニュアルにある「検索」の章を読んで下さい。