「サーメのいない海。あなたの運を確かめたくーてーー」
という訳で、撞木ザメに再挑戦しに神子元へ行く。 木曜日には、 透明度 30m の海に撞木ザメが川を作っていたらしいので、 期待は高まる。
金曜に神楽坂で授業を終えると、 神宮で車に乗り込み IMD へ。 tosaka を拾う。 ファミレスで夕食をとった後に、 高速を乗り継ぎ富戸へ。 着いたのは深夜だった。 遠いよー。 Dolphin Wave の宿泊施設は鍵が開いているので、 指定された部屋に入り、 シャワーを浴びた後にビールをひっかけて就寝。
集合は 7:30 なので、6:50 に起床。 神子元の名ガイドである渡辺さんから軽いブリーフィングを受ける。 そして、ショップの車で伊豆の南端、神子元へ。 1時間20分ぐらいかかって、 海游社に着く。
そこで渡辺さんからさらに企業秘密のブリーフィングを受ける。 ダウンカレントがあるそうなので、ちょっと緊張。 水着に着替え、ウェットを着て港に向かう。
海游社の福丸(290)号は、 日に 4 回神子元島へダイバーを運ぶ。 我々は 2 回目と 4 回目に乗り込む予定。
神子元島に着くと、 船は一旦島陰に入り、 いくぶん波が穏やかなところでタンクを背負う。 港でウエイトを作るのを忘れており、 焦って作ると裏表が逆だった。 泣きそうになりながら、分解して作り直し。 焦っているので、タンクを止めているバンドを外すのも忘れていたらしく、 tosaka に指示された渡辺さんが外してくれていた。 バルブを開けるのも忘れていて、 同じグループになった人に開けてもらう。
流れが速いので、エントリは迅速にしなければならない。 渡辺さんの合図でみんなが手際よく飛込む。 そして諸手を挙げている渡辺さんの回りに集まり、一斉に潜行。 最近少し痩せたのか、今回は潜行が簡単だ。
透明度は 12m ぐらい。全体が白濁して見える。 潜行してすぐにウツボがいた。 でも、今日はどうでもいい。 できるだけエアを吸わないようにして渡辺さんについて行く。
渡辺さんは打ち合わせの通り、 ダウンカレントの境目に近づいて行き、 ダウンにぶつかると横に逃げる。 話には聞いていたが、 ダウンカレントでは自分の吐いた泡が奇怪な動きを示す。 ダウンカレントへの接近を繰り返した後、 旋回してまた接近を繰り返す。
30 分のダイビングだというのに、 30 分過ぎても撞木ザメが現れる気配がない。 諦めかけていたときに、 渡辺さんがカーンと一発鳴して何かを指した。 急いでそちらを見るけど、何も見えない。 後から聞いた話では、頭と尻尾が見えたので、撞木ザメは 2 匹いたらしい。 音にビックリした臆病なサメは、 離れたところにいた別のグループの方へ逃げ、 そのグループは棚からぼた餅でサメを見たそうだ。 ちくしょー。
今回は大きな根を右に見ながら少し流れに逆らって沖に出て流される作戦。 他のグループがいなくなって、しばらく行くと、 渡辺さんが何かを指す。 撞木ザメだ! 2m 以上はある。 頭と尻尾を振る独特のムーブ。 すごーい。かっこいいー。 その一匹は、左から我々に近づいて来て、 U ターンして去っていった。 慌てて写真を撮るがサメの動きが速いのと透明度が悪いのとで、 うまくいかない。
渡辺さんは我々を見てガッツポーズ。 そしてしばらく行くと、 手前にまた一匹サメが現れた。 その向うにも何かがいる。 白濁した海の中から、 何匹ものサメがにじみ出てきた。 群だ! すごーい。 念願の「撞木ザメの学校」をついに見た。 しばらくして、また白い海に溶けるように見えなくなってしまった。 その後またサメを一匹見る。
最高のダイビング。 かろうじて一枚だけ写真が撮れた。 クリックで拡大後、心眼で見よ。
他のグループは、ほどんど見れなかったらしいので、 やはり撞木ザメを見れるかはガイドの腕にかかっているようだ。
このダイビングでおでこをクラゲに刺されて、 次の日はひどい顔になっていたけど、 僕はすべてを許すぞ。 今年は後 2 回チャンスがあるので、 可能なら両方行く。