なんだか神子元がさわがしい。
遅れてきたハンマーシーズン。 夏は碧で流れのなかった海が、 蒼く流れているらしい。
黒潮を眺め、ため息をついてきた季節は終わり。 油断している間にぐっと伊豆に近寄り、 見慣れた曲線を描いている。
衝動を抑えきれず、ふらりと神子元ハンマーズへ。
当然のように先発隊になり、朝一の船に乗る。 弓ヶ浜から見る海は鏡のように凪いでいた。
ウエットスーツは 6.5mm。 ベストウェイトが分からないので、とりあえず 10kg 付けた。 カメ根に着き、海に飛び込んで海面集合。 その後一斉潜行しようとするも沈めないので、ジャックナイフで潜る。
海が蒼い! 透明度は、30m ぐらいか。 ただ潮は止まっているようだ。
根待ちの根に向かって泳ぐと、少し流れが出てきた。 根待ちの合図で根にさわった瞬間、ガイドの純さんが鈴を鳴らして遠くを指した。 20m 先に光り物のようにキラリと光る長細い魚。 ハンマーだ! 当然のようにハンマーダッシュ開始。 他のグループも気が付いてついてくる。
すぐに群れが見え始めた。50 匹ぐらいいる。 サメ、サメ、サメ、ワレムレニソウグウセリ。
群れに併走して近づく。 どうもダウンに捕まったのと、おる角度で撮ろうとして潜行したのとで、 右耳が痛くなった。 振り返ると、純さんが止まっている。 同じグループの女性が苦しくなってしまったらしい。 もうだいぶん近いので、そこにある根につかまって見る。
一子さんチームが遠慮なく突っ込んで行くので、ハンマーが散り始めた。 それはやり過ぎだよー。 一部のハンマーがこっちに来たので、タカベのカーテンごしに、ずっと見ていた。
ハンマーが見えなくなると、20分というのにもう安全停止。 見えるとすぐに上がるんだね。
待ち時間に上着を脱ぎたくなったので、 シャンプーすると脱ぎやすくなるか実験する。 地面に流してしまうので、 使うのはさんざん探して通販した環境に優しい あさひ石鹸シャンプー。 バクテリアがすぐに分解してくれるらしい。 するりと脱げて快適だった。
二本目もカメ根。 潜水すると少し海が白く、暗らい。 純さんが潮にさからってひたすら泳ぐので、 しょうがないのでついて行く。
エアーをガバガバすってもいいならどうってことないのだけれど、 節約しながらいくので結構辛い。 海はさらに白くなる。 30分泳ぎっぱなしで、結局ハンマーは出なかった。