Gobyって?
Goby は、TrueType/OpenType フォントを使って、Emacs 22 以降で大きな文字を表示するための Elisp パッケージです。
画像も表示できますので、簡易のプレゼンテーション・ツールになります。また、プロジェクタに投影しながら、Emacs で議事録を録っている場合などにも便利です。
Goby には、編集用と表示用の 2 つモードがあります。編集モード(Goby)はマイナーモードとして、表示モード(View)はメジャーモードとして実装されています。
内部表現
プレゼンテーションの資料は、当然 WYSIWYG で作成します。作られるファイルは、ほとんど単なるテキストです。画像に対応するファイル名などが、じゃまにならないように埋め込まれているだけです。上の左の例は、画像が挿入されていたり、中央に揃えられていたりしていますが、対応するファイルは、以下のようにテキストとして見てもすっきりしています。
[]サメ [-] メジロ・ザメ 下の写真を見よ ジンベイ・ザメ 最大の魚 シュモク・ザメ 群れる! ニタリ・ザメ 尾が長い、とてもシャイ、とても珍しい [][image "gray-reef.jpg" 400/1024]
Goby で議事録を録った場合、完全に単なるテキストですから、何も考えずにメールで会議の出席者に配ることもできます。
編集モード
編集モードでは、行頭のタブの数に従って大きさと色を自動的に変えます。
- たとえば行頭にタブがない場合は、画面の高さの 6 % の大きさでレベル0の色になります。すなわち、単純に文字を入力すると、自動的に大きなレベル0の色の文字が表示されます。
- 行頭にタブが 1 つある場合は、5 % の大きさでレベル1の色の文字になります。行頭でタブを 1 つ入力し、続けて文字を打つと、やや大きなレベル1の色の文字になります。
- 画像の挿入、横棒や箇条書記号の挿入、中央揃えなども可能です。
- 簡単な数式が書けます。
表示モード
表示モードでは、Control-L があればそこをページの区切りと考え、1ページを表示します。プレゼンテーションにじゃまなモードラインやミニバッファーは、ディスプレイからはみ出して消えます。
画面ダンプ
画面ダンプを取って、HTML を作成できます。
PostScript
画面のイメージにかなり近い PostScript が作成できます。PDF への変換は、Acrobat Distiller などを利用して下さい。Mac ユーザであれば、GPL Ghostscript のps2pdfでもうまく変換できます。