常きげん (鹿野酒造、石川)

注:上喜元とは違います。

プロローグ

1999年4月30日に決行される北陸の佐藤家襲撃作戦 (寿司を食べにいこうツアーともいう)に備え、 前晩は hohta くんと nom さんが家に泊まりに来ました。 (oda ちゃんは仕事で来れなくなっちゃったよー。) 当然料理を作り、飲んだくれた訳ですが、 北陸では吟醸酒つけになることが予想されたので、 その晩はメルローの 20 年物を賞味しておりました。

酔っていたので記憶は定かではありませんが、 「北陸に行くなら常きげんの蔵元にいきたい」と僕は主張していたように思います。 常きげんは、酒好きの間でこの頃盛んに話題にのぼる蔵元です。 なぜなら元菊姫の名杜氏「農口」さんが昨年の10月から勤めている 蔵だからです。

インターネットなどを検索したり、 飲み屋の大将とかにも聞いたのですが、 常きげんの蔵元の住所は分かりませんでした。

4月30日、なぜか早起きのみんな。 出発前になってもしやと思い、 持っているお酒の辞典を調べると、 常きげんの蔵元の住所が載っていました。 灯台下暗し :-) 鹿野酒造っていうのですね。

鹿野酒造(資) 〒922-03 加賀市八日市町イ-6

午前8時に hohta くんの車で出発。 カーナビは東京-新潟経由を示唆していましたが、 僕は東名-北陸道コースを主張し採用されました。

途中の浜名湖 SA で一休み。 気温が心地よく、 風も爽やか、 湖はきれい。 希望と安らぎを与えてくれるような日和です。 きもちいー。

快調に飛ばしていましたが、 北陸道の今庄で 14 台のたまつき事故があったとのこと。 手前の敦賀 IC で降ろされました。 この時点で徳光 PA の温泉に入る計画は噸座しました。 もう鹿野酒造に行ってお酒を買うしかりません。 でも休日なので開いているかなぁ。 IC を出たところで、少しの希望とともに 電話をかけてみたところ、 遅くまで開けているとのこと。 頑張って地道を走りましょう。

福井で巨大な信号機を発見。なんだこれは? 思わず nom さんが撮影。 下の矢印灯が普通の信号灯だよ! 裏側の信号機にも注目。

敦賀から加賀市まで半分ぐらいは渋滞が続きました。 17時半ぐらいになってしまいましたが、 カーナビの威力は絶大、 なんとか鹿野酒造にたどり着きました。


鹿野酒造でのひととき

鹿野酒造の玄関。やっぱり杉玉がありました。:-)

玄関を入ってすぐがお酒売場。 左が農口さんが醸した山廃。 右は以前の杜氏さんのお酒も混ざっているとのこと。 山廃吟醸(生)を買いました。

北陸地区の監評会で今年見事に金賞です。 (この時点では全国区の監評会はまだでした。) 右は常きげんの名前の由来。

全国区での金賞の数々。もともと実力は高いそうです。

店先に祭られている松尾さま(お酒の神様だよーん)。

お酒を買って帰ろうとしていると、 鹿野社長が現れました。 右が鹿野社長、左が営業の市尾さん。 気に入られたためか、蔵を見せてもらえることになりました。 ラッキー! (渋滞に巻き込まれなかったら、社長にも会えず、 見学させてもらうこともなかったでしょう。)

普通酒を仕込むタンク。 時期が遅かったので空っぽです。 発酵中はタンクの上の方は二酸化炭素でいっぱいになります。 落ちると溺れる前に二酸化炭素中毒で体が動かなくなります。

右から吟醸、酒母、山廃を仕込むタンク。

と瓶と吟醸を絞るふね。 (普通酒のふねとは別物。)

絞ったあとはまたタンクに入れます。 下の方を見るとオリ引きの仕掛けがありますね。 時間をおくとオリは沈むので、 下の穴からオリを出し、 上の穴から清酒を出します。

吟醸の麹床。

麹床。農口さんに杜氏が代わってから大改造したそうです。 最右の写真は電熱線。

周りは田んぼで山田錦を自家栽培しています。 現在田んぼを拡張中。

左が山田錦、右がコシヒカリ。 こんなに背が高く、穂が大きいと、 台風が来たら大変ですね。

田んぼの中の井戸。 水は白山水系の地下水を汲み上げているとのこと。 軟水でおいしい。 蓮如上人が祭られています。

「農口杜氏は山廃を造らせたら日本一ではないか」と熱く語る鹿野社長。 山廃はタンクを 1 本仕込んだら終りという作り方はよくないのだそうです。 1 本仕込むとようやく蔵の乳酸菌が増えるので、 何本も続けて仕込むべきだとのこと。 勉強になりました。

最後に吟醸と大吟醸を試飲させてもらいました。 吟醸はかぐわしい芳香が強いのですが、 春先なので味はまだ硬かったです。秋にどう化けるか楽しみ。 大吟醸は菊酒に近いひね香があり好みが分かれるところでしょう。 味は柔らか。 これも秋にとろみが出るととってもおいしくなると思います。


エピローグ

夜はお寿司も食べたし、大変よい一日でした。 「常きげんで上機嫌」とみんなで笑っていました。

運転手の hohta くん、 カメラマンの nom さん、 泊めてくれた佐藤さん、 北陸で車を出してくれた ayaya、ありがとう。

実はまだ「常きげん、山廃吟醸(生)」は飲んでいません。 冷蔵庫の中でお休みになられております。 そのうちみんなで飲みます。 評価はまた後程。


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