Saipan (2003/05/31-2003/06/02)

今日は空も海も穏やか。 薄い雲が広がっていて日差しを和らげている。

昨日と同様 7:00 にピックアップしてもらいショップへ。 今日は 4 名で 1 グループ。 ガイドは他のショップからの応援の人。 船は大型船になり、他のショップと乗り合いだ。 船着き場も昨日とは違う。


Naftan

船は南へ向かう。 僕達のホテルはサイパンの南端で、 ナフタンは目の前。 車で 30 分かけてショップまで北上した後、 船で 50 分かけて南下するのは、ちょっとむなしい。

船の中で休んでいるのはもったいないので、 船首に出て海を眺める。 トビウオや海鳥や蝶やセスナが飛んでいる。

ナフタンでは、 バディにロープを使わないで潜行する練習をさせてみる。 しかし、沈めない。 もう一人のリハビリ人も横でもがいているので、 まずその人を引っ張り沈めた後、 再び浮上してバディを引きずり込む。

海中はとっても穏やかだ。 昨日、こういう条件だったらよかったのに。 人生はままならない。

棚の上からドロップオフに出る。 しかし、流れはなく何も出る気配はない。 遠くにネズミフグが見えたぐらいか。

再び棚に上がり、ガイドに 4 名の写真を撮ってもらう。 メガネゴンベやハタタテハゼをリハビリ2名に教える。 遠くでガイドがクロユリハゼを指しているのが見える。 しかし、僕達が近づくと穴に隠れてしまった。

リハビリ 2 名をロープに捕まらせて安全停止させ、 その間僕は中性浮力の練習。


Obyan Beach

次は砂地に珊瑚が点在するオブジャンへ行く。 ここの名物はチンアナゴらしい。 僕は見飽きているんだけど、他の 3 名は興味津々のようだ。 まずブイが結んである根を目指して潜行する。

砂地を進むと小さな珊瑚があり、 ナンヨウハギがトロトロ泳いでいて逃げない。 写真を撮って下さいという感じ。 そしてガイドがモンダルマガレイを見つけてくれた。 Layang Layang にもいたやつだなぁ。 僕が写真を撮っていると、みんなが近寄ってきてモンダルマガレイは逃げてしまった。 いやーん。 写真を撮り終えてたころを見計らって近寄って来るのがマナーだよ。

そしてチンアナゴの庭に行く。 遠くに 80cm ぐらい体を出しているチンアナゴがウヨウヨ。 近づいていくと、だんだん体を引っ込めて射程距離に入ると、 完全に穴に隠れてしまう。 チンアナゴの写真を撮るには、すごく粘る必要がありそうだ。

ブイのある根に戻ってくるとレッド&ブラックがいた。 サイパンではダスキーと呼ばれているそうだ。 なるほど、ここの個体は赤と黒がハッキリ分れておらず、 薄暗い感じがする。 たくさん写真を撮ったがどれもイマイチ。

オレンジフィンとレッド&ブラックに会えたので、 僕は旅の目的を果たせた。

船は再び 50 分かけて北上し船着き場に戻る。 そしてショップで昼食。


Grotto

午後は追加した Grotto。 ライセンスを取り立ての女の子 2 名も加わった。 最初のファンダイブが Grotto とは恐るべし。 (しかし、1日半でライセンスが取れているなんて、なんか変じゃない?)

北にあるショップだから、 Grotto へは 10 分程度のドライブだ。 少し登ると Grotto の駐車場に着いた。 もうちょっと拓けている場所を想像していたのだけれど、 エントリするプールは周りを木々で覆われている。

何人かの人から「Grotto の階段は辛いよー」と聞いていたが、 見る限り大したことなさそう。 駐車場でタンクを背負って、フィンを左手で持ち、 右手で階段の手すりを触りながら降りて行く。

階段は辛くなかったのだけれど、 エントリする大岩に渡るのが少し難しい。 タンクを背負って体で濡れた岩肌を伝って飛び移るのはバランスが悪く、 クライマーの本能が滑ると教えている。 岩肌をよく観察し、 少しへこんだ場所に右足でスメアし体重をかけ、 滑らないと確信した後に、一気に岩に渡った。 よかった、僕はクライマーで。

岩でフィンとマスクを付けてから、 ジャイアントで飛込む。 そして岩から少し離れて潜行する。

Grotto には 3 つの横穴がある。 よく雑誌に載っているのは、向かって左にある穴から外洋を眺めた写真。 最初は右の穴をくぐって行く。 光が射し込んで幻想的だ。

穴から外洋に出るときは、タイミングを見計らわないといけない。 寄せる波に逆らっても進まないので、 引く波に乗って一気に外洋に出る。

外洋は流れがきつい。 カスミアジが一匹、バラクーダが一匹出てきた。 流れに逆らって目の前にある大岩のところへ行き、 手で捕まって、やや遠くにいるバラクーダを見る。 (後で思えば、カレントフックを使えばよかった。)

1 名のエアーが速いので、左の穴には行かず、真ん中の穴から戻る。 穴の手前では、 たくさんのカスミチョウチョウウオ。 なぜ逃げないんだと思っていたら、 ガイドが餌をやり出した。 なーんだ、餌付けされているのか。

そして、真ん中の穴をエントリ付近まで戻って、 あたふたしているバディの腕を握って落ち着かせ、 振り返って左の穴を見る。 くっきりと三角形が見えて、なかなかよい感じだ。

バディーが浮かないように腕を握ってから安全停止に入り、 波が岩にぶつかっている写真をたくさん撮る。 写真を撮るのに夢中で知らない間に浮上しており、 ダイコンを見ると 2.4m になっていた。 慌てて 5m まで潜行し直す。 他の人を押さえていても停止していられるぐらいの技術が欲しいなぁ。

岩から張ってあるロープはエギジットの際に利用する。 ロープをつたって岩まで行くと、 ガイドの人がひっぱりあげてくれる。 そして岩の上でうつ伏せになっていると、 ガイドがフィンを外してくれるので、 後は自力で岩に乗り込む。

3 名は上がるのに苦労しているようだ。 でもきっと僕は自力でも上がれただろう。 クライマーにとっては、簡単なマントル課題。 クライマーと普通の人との差は大きいかもなぁ。

さて、最後にタンクを背負って 100 段の階段を登らないといけない。 しかし、日頃から運動している人には、そんなに大したことはない。 逆に運動していない人は、もう泣きそう。 駐車場に着いたときには、3 名はフラフラしていた。

潜水前 右の穴
左の穴 プールから海面を見る
プールから大岩を見る 駐車場から(潜るのもいいけど登るのも...)


ホテルに帰りギアを干してからガラパンへ。 韓国料理の「将軍」に入ってみた。 英語も日本語もぜんぜん通じない。 少し覚えていたはずの韓国語は、 すっかり忘れていて、 料理をムリムリ注文した。

これまですべて瓶缶のビールだったけど、 ようやく生ビールに会えて少し幸せ。 この店は唐辛子の使い方が抜群で、 鴨のチゲは辛くなく美味しい。 ホテルには送ってくれなかったので、 DFS の最終のバスでホテルに戻った。

そして、ホテルのビーチでビールを飲みながら、 写真撮影大会。 カメラがいいと暗い写真もバッチリだ。


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